事業計画が絵にかいた餅にならないように【薫風通信】タスクサポ―トメールマガジン


みなさん、こんにちは!

事業計画を
補助金目的、融資目的、なにかの申請目的
といった特定の目的ではなくて、
自社内の経営向上のための活動に使おうという場合、
管理会計を効かせた事業計画が役立ちます。

しかし、いきなりそんなことを言っていては
最初の一歩も踏み出せなくなってしまいます。

そこで、
事業計画作成当初は、
5枚位のページ数でいいと思います。

表紙 1ページ
事業計画作成の目的 1ページ
社長の方針 3つほどで3ページ

各1ぺージずつ 計5ページ

【表紙】
表紙は、すぐに作成できるから、
最初の一歩目を踏み出すのに、とても有効です。
作成するためのエンジンがかかるでしょう。

大学ノートの表紙に事業計画書と書いて
中の文を手書きで書いたり、コピペして制作してもいいと思います。

【事業計画作成の目的】
事業計画作成の作業を「事業計画作成プロジェクト」と決めて
なぜ、こんな作業や研究をしているか、
成果を書きます。
何事も目的がないと、ブレたり、廃れたりしてしまいます。
とくに複数人ですすめる場合、目的があった方がいいと思います。

【方針】
事業の方針や範囲を明文化することで、
見る方向や範囲が決まり、
思考することができるようになります。
フォーカスすることで
特に考えることができるようになります。
最初は1つ~3つの方針を書き出し、
1月に1個ずつ、追加していく感じでもいいと思います。
最初に12か月分の、毎月作っていくスケジュールを作っておくといいですね。


営業が大事なら、営業についての会社の方針を作る
1.営業の目的:○○
2.営業の目標:△△
3.方針:会社としてはこのような方針で営業を展開していく
 (1)既存のお客様に喜ばれることを優先し、将来のお客様はその次に考える。
 (2)お客様に口コミで紹介していただけるよう考えて行動する。
 (3)約束の時間を守る。約束事を守る。事前準備をして毎月訪問し、お客様の役に立つ。

サービスが大事なら
1.サービスの目的:○○
2.サービスの目標:△△
3.方針:会社としてはこのような方針でサービスを展開していく
 (1)わが社は短納期を売り(強み)にしているので、一定の在庫を確保する
 (2)全社員で徹底してやる。
 (3)商品を売るのではなく、価値を売る。お客様が感じる価値を高める。


まず、大事な方針ができたら、
「設計(方針決め)」の段階をひとまず終わらせて、
次に、「浸透」の段階に行きます。
社長が現場に出ている場合は、自分自身で試してみます。

1か月間の実行(通常の仕事です)

事業計画を作るのに1~3か月かかるなら、
その間に、実務にあっているか確認した方がいいと思います。
方針は、現在実務でできていることを
明文化した方がいいです。
できてないことを、大きな期待を込めて書くよりも
まずは一定水準まで、みんなの足並みを揃える方がいいと思います。
事業計画の方針と実務の状態をリンクさせながら。
活動と数値と計画がリンクすることを目指します。
この方があとあと経営者の操作性がよくなると思います。


1か月後、すぐに経営会議を開きます。
とりあえず社長一人で事業計画作成プロジェクトを推進する場合は、
1人で会議。
「実行管理」をします。
そして、この設計の文章はよくないなと思ったら、設計を修正します。
上記の方針の文章を変えてみます。

最初に、設計、浸透、(実行)、実行管理、軌道修正のサイクルを
小さく回すようにしておきます。

こうすることで、
サイクルを回すことでやらざるを得ない環境ができます。
1か月の活動とリンクした設計ができるようになります。

無駄に膨張した事業計画書にならずにすみますし、
一つ一つ丁寧につくっていくことができます。

いきなり、大容量の事業計画書を作ると
一つ一つの項目に対して、なんだか疎遠になり、
実行管理が間に合わず、修正されなくなり、
事業計画書が、棚にしまわれてしまいます。

なので、事業計画書の作成は、
浸透と実行管理まで含めて回していくことで、
絵に描いたモチにならないようにできます。

とにかく、事業計画書は何度も見ること
繰り返し、考えること、
これを続けることで、
経営の大事な部分を何度も何度も繰り返し考えることになり、
関心が高まり、
情報に敏感になり、
判断力がついていくのだと思います。
そうすることで経営が少しずつ良くなっていくと思います。

経営がよくなる時期、効果が発現する時期、
が1年後とか3年後は「遅いぞ!」
と思われるかたも多いと思います。

でも、これから10年も20年もやっていく経営だから
少しずつ、手直しして、少しずつ成果を上げていくといいと思います。

あせらず、長い目でみることも大事です。

少しずつの進歩を大事に、喜んでいきたいです。

「ポコアポコ」とは少しずつという意味のイタリア語です。

会社経営もポコアポコ、少しずつ良くなって、一歩一歩前進する、
そんな長い目で見て、でも、立ち止まることが少なく、
確実な前進をしていきたいですね!

似たような言葉で
「歩」を私の会社のスローガンの一つにしています。

意味合いは、「止」まるが「少」ないと書いて、「歩」
全速力で走らなくてもいいから、
立ち止まることを、できるだけ少なめにして、理解を深めながら、
昨日より今日、今日より明日は、目的地にたどり着くよう
今日やることを確実にこなして、歩いていこう。というものです。

事業計画を作成しているみなさん、
会社経営を頑張っているみなさん、
一緒に頑張っていきましょう!